林東の高原から @
(中国のフフホトー通遼の高原地帯)
9月18日(水)
秋空の成田から中国東方航空で10:55分、北京へ。現地時間PM2時、久しぶりの北京、すっかり装いを新たにし
た空港はまぶしいほど近代的。ただ成田空港とあまり変わりなく、なんだか前の空港が懐かしい。
ここから国内線の中国国際航空に乗り換えフフホト
(呼和浩特)へ飛ぶのだが、ここで出会ったのが、ガイ
ドの田 力さん(といっても国内線のチケットと列車の切
符を貰うだけなのだが。自分達の旅のペースを守るた
め、できるだけガイドさんの同行は避けている)。祖父
母が台湾生まれ、父母が日本で暮らし、大戦直後、中
国に渡り田さん自身は北京生まれという変り種。
自分の事を「台湾人」という。家族全員日本語がわかるという。
待ち時間のあいだ、食事をしながら話に花が咲いた。「今の日本人はあまり元気がない。それに比べ韓国人は元
気で、数も多い」等々。
フフホト(呼和浩特)空港にはPM6:35分に着いた。ここでの宿は以前に泊まった昭君酒店。玄関前の昭君像が
懐かしかった。ガイドさんの薦めで羊のシャブシャブを食べる。これはタレを使わず漢方の薬草などのスープのみ。
なかなかおいしく珍しかった。
9月19日(木)
いよいよフフホト(呼和浩特)駅から列車の旅だ。8:48分発ー大板にPM9:30分着の予定。
12時間半の列車の旅。長時間なのでコンパートメントを希望したが無いということで、軟座席。かなり地方なので心
配したが、エアコン付きで席も広々として、おまけに空いていた。草原や紅葉を期待してワクワクしてきた。
フフホト(呼和浩特)駅を出発、市街地をはずれ、しばらくすると次第に高度が上がってきた。
しばらくは車窓の風景を見ていただきます。
次第に高原の風景に変わっていくのだが、ただ期待した紅葉は山に差し掛かるのが日没頃。どうやら紅葉を見る
のはは時間的に無理らしい。
それにしてもフフホト(呼和浩特)で出迎えてくれたガイドさんは、紅葉をいくら説明しても理解してもらえなかった。
「葉が黄色や赤になること」と言っても、「そんなことはない」と答えるだけ。
ところどころで葉が黄色く変化しているのは見られたが、それこそ全山紅葉といった景色はないのかも知れない。
このガイドさんの名刺が見当たらなく名前はわからないが(ここでも出迎えと夜の食事だけ)、日本でアルバイトを
しながら日本語を学んだという。奥さんも日本語が出来、ホテルで通訳をしているといった。しかも池袋にすんでい
たと聞いて驚いた(ちなみに私は隣の大塚に住んでいる)。もっとも、こういう人が最近、増えている気もするが。
ところで、めざす大板はSL(蒸気機関車)に興味を持っている人はご存知かもしれないが、中国各地からSLが集
まっているらしい。中国全土でディーゼルに変わりつつあり、その結果、大板はSLの拠点となっているようだ。
このSLのメッカ・大板のSLの写真はこのサイトをご覧下さい。
列車のコースを簡単に説明するとフフホト(呼和浩特)ー集寧ー巴林右旗(ばりんうき)ー大板ー通遼。私達の一日
目はフフホトー大板。SLマニアの間ではとくに集寧ー通遼間の集通線が有名なようだ。